ご挨拶と年末回顧

 遅ればせながらあけましておめでとうございます。

 今年もグダグダのいっしゅん堂本舗です。

 昨年は、なかなか本が読めませんでした。原因はハッキリしています。

 ウサギさんです。娘が知人から貰い受けたウサギを我が家に連れてきてから、このウサギさんに首っ丈なのです。可愛い。

 だから、それまでは本を読んでいた時間が、全てウサギと遊ぶ時間に変わってしまったのです。なので、昨年は、250冊くらいだと思う(その中で県産本が100冊くらいか)。

 また、昨年からフリーとして活動しているので、時間があるにも関わらず、生来の怠け癖が災いして、ボーっとしている時間が増えたのも原因の一つだと思う。

 今年こそは、目標の350冊を読み切りたいと思います。しかし、今年に入って16日だが、まだ5冊しか読んでいない。前途多難です。

 また、昨年の琉球新報に掲載した年末回顧(出版)を読んでいない方も多いと思うので、一緒に掲載しちゃいましょうね。

2011年 年末回顧

 今年、刊行された沖縄本は約二七〇点。昨年より多少減少しているが、印象に残る好著が多かったのが今年の特徴といえるだろう。

 そんな中、私が今年一番の県産本と評価したのが前新透「竹富方言辞典」(南山舎)。収録語が約一七七〇〇〇語という大著で、二〇数年の歳月をかけて完成した本書は詳細な記述内容はもちろんのこと、琉球古語や石垣方言・首里方言との比較検討の他、カタカナ表記や活字の大きさ、大和語からの逆引きなどの編集上の工夫もあり、これまでの辞典にない読ませる要素を持っている。まさしく小さな竹富島から生まれた大きな書籍といえよう。このような書が石垣の南山舎という小出版社から発刊されたことも評価すべきだと思う。

 そして安渓遊地・当山昌直「奄美沖縄 環境史資料集成」(南方新社)も、今年を代表する一冊。奄美・沖縄の生物と文化の多様性を綿密なフィールドワークと論証をもとに展開している。学術書でありまがら、一般の読者にも読みやすい内容で、人間が自然の中で生きていく知恵の宝庫でもあることを教えてくれた。奄美・沖縄の研究者だけでなく、生物学・民俗学・考古学など、さまざまな分野に興味にある方々に必読の書である。

 琉球新報社とボーダーインクの出版活動が目立った一年でもあった。まずは琉球新報社。琉球新報社「ものづくりの邦」は、沖縄の元気な製造業百社を取り上げた好著。産業の基幹ともいえる製造業が沖縄でいかに頑張っており、日本のみならず世界的にも注目されていることを教えてくれる。おなじく琉球新報社「不屈 瀬長亀次郎日記第三部」は、瀬長亀次郎の日記を丹念に掘り起こし、解説をまじえながら復帰前と復帰直後の沖縄と、それに命がけで取り組んだ一政治家の姿を描き出している。まさしく米軍施政権下の沖縄を象徴する書といえるだろう。そして今年新しくシリーズ化された新報新書の「『琉球処分』を問う」、「薩摩侵攻400年 未来への羅針盤」、「それぞれの歩幅で~発達支援を考える」の三冊も新聞社ならではの書。硬質ながら読者を引き込んでいく力感が圧倒的であった。

 ボーダーインクでは聞き書き・島の生活誌が、安渓貴子・盛口満「うたいつぐ記憶」、蛯原一平・安渓遊地「いくさ世をこえて」、三輪大介・盛口満「木にならう」で完結した。古老を丹念に取材し、臨場感溢れる文章で展開したシリーズで、取材を受けた方の表情や語りまでもが紙面からわき上がってくるような書。久万田晋「沖縄の民俗芸能論」は、沖縄芸能を研究者としての視点で整理し、沖縄の民俗芸能を論じている。豊富な事例をもとに、臼太鼓やチョンダラー、エイサー、奄美の芸能なども扱われており、民俗芸能の幅広さと奥深さを教えてくれた。渡辺豪「私たちの教室からは米軍基地が見えます」は、普天間第二小学校が発行している『そてつ』の作文を掲載し、書いた方々のその後を取材してまとめ上げている。復帰から変わらない普天間の状況と、基地への切実な思いが伝わってくる。

 他に、吉成直樹「琉球の成立」(南方新社)は、旧石器時代から琉球国の成立までを論じた書。三山時代はなかったなど、衝撃的な内容で、琉球の歴史を琉球弧の視点からみた内容。そして原田禹雄「蕭崇業・謝杰 使琉球録」(榕樹書林)は、尚永王の冊封使として来琉し、一六世紀末の琉球を記録した使録の全訳注。著者のこれまで使琉球録に注いできた熱意とご労苦に敬意を表したい。

 沖縄戦関連では、文:ひめゆり平和祈念資料館、絵:三田圭介「絵本 ひめゆり」ひめゆり平和祈念資料館)が秀逸。楽しい学園生活に忍び寄ってくる戦争の影と悲惨な沖縄戦体験、そして戦後の沖縄までを小学校低学年から理解できるような文章とリアルでありながら柔らかいタッチの絵で表現している。高柳杉子「あけもどろの空」(子どもの未来社)は、普通に暮らす小学校低学年の子どもの視点で沖縄戦を描いている。須田慎太郎「本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること」(書籍情報社)は米軍基地ガイドと沖縄戦から現在へと続く沖縄の置かれた歴史的背景を詳細な文で綴っている。

 印象に残った本を書き記そう。小濱正博「翼に命を託して」、真境名佳子伝刊行委員会「琉球舞踊に生きて」(沖縄タイムス社)長濱良起「沖縄人世界一周 絆をつなぐ旅」(東洋企画)、儀間進「沖縄ことわざの窓」(沖縄文化社)、沖縄伝承話資料センター「沖縄伝承話の旅(中部編)」、(フォレスト)、長堂英吉「通詞 牧志朝忠の生涯」(ニライ社)、文:小嶺貴子、絵:磯崎千佳「与那国のまやーぐわぁ」(沖縄時事出版)、石井龍太「島瓦の考古学」(新典社)などである。

 また、出版界の新たな潮流である電子出版では南原明美「実話・地名笑い?!話」(コミチャン)。電子出版はこれからも点数が増えてくる、これからの展開に注目したい分野である。

読むこと、書くこと、そして発信すること

 最近、本ばかり読んでいる。仕事がらみなのだが、先月は、1週間に40冊ほどを読まなければならないこともあった。これまでの読書経験の中で、いちばん多く本を読んだ月かもしれない。多分、トータルでいえば70冊近くは読んだと思う(すいません、相変わらず何を読んだかを記録していません。去年、ここで継続していると書いた「読書日誌」も半年くらいでやめてしまいました)。児童書が中心なのだが、それにしてもきつかった。選ぶのも大変だった。

 しかしですね、いろいろと読み終えたあと、やはり本を読みたくなるのですね。仕事の感覚や読まなければならないというプレッシャーを感じなくてすむ読書。これがまたいいんです。まず、リハビリを兼ねて藤沢周平作品を手にとって読む。幾度も幾度も読んできた作品たちだけど、何度読んでも面白い。活字で疲れた脳に、藤沢氏の文章が心地よく染み渡っていきます。これでリハビリ完了。そのまま、藤沢作品を読んでいくのもいいけど、やはり新刊本や、読もうと思ってストックしていた本が読みたくなるので、それを読んでいく。仕事用の本読みばかりしていたので、読みたい本のストックはたくさんあって、当分の間は不自由しない。

 そして、2週間に一度は絶対読まなければならない県産本を読む。

 そして、FM沖縄で担当している「県産本ライブラリー」の収録に臨む。そして、また好きな本を読む。結局、仕事用の本読みが大変であれば大変であるほど、私の活字に対する飢えは深まっていくように思う。

 それで、いつも聴かれるのが、いつ本を読んでいるのかということ。私の場合は、まずねる時間を削る。歳をとってきて、睡眠時間は少なくてもすむようになっているので、それは問題ない。その上で、少しでも時間が空けば本を開くようにしています。まぁ、これといった趣味を持っているわけでも、しなきゃいけないことがたくさんあるわけでもないので、そこら辺も問題はない。

 かくして本を読む量が増えていくわけですね。逆にいえば、時間があるときは、何故か集中できなかったり、最近のアイドルである我が家のウサギと遊んだりしてしまうので、量が減ったりするのですねぇ。不思議なものです。

 そこで、読みながら考えたこと。周囲の方々がやっているブログやツイッター。「宮城さんが、どんな本を読んでいるだけでも知りたい人はいるはずだから」、などと言われ続けていたので、今年に入ってからブログを始めました。そしてツイッターもね。

 しかし、何を書いていいかわからないのです。

 どんな本を読んでいるかなんて、ブログで伝えようと思う前に、次の本に手が伸びているので書く時間が惜しい。ツイッターもいろいろ書いてみたけど、別に他人に聴いて欲しいことがそうあるわけでもないので、いつしか書かなくなった。反応もないしね。フェイスブックなるものも勧められたけど、余計に意味がわからないので、最初からパス。

 毎日楽しみに読んでいるブログもいくつかあるけど、皆さん偉いなぁと思うのです。定期的に書いていくなんて、私にはできないことがわかったからね。結局、私は、読みたいだけなんです。このいっしゅん堂本舗だけは不定期掲載なので、書きたいときに書くことができますが、定期的に発信してくことは私には無理。ということがわかりました。なので、2011年も6月の下旬にもなるのに、いっしゅん堂本舗の原稿は初めての掲載です。これからも、いっぱい読んで、気が向いたときに書く。このようなスタイルでいきたいと思う私なのでした。

 そういえば、南山舎から発刊された『竹富方言辞典』(前新透)は、素晴らしい内容です。是非、機会があったら手にとってみてね。

本を読むこと

 本を読むこと「一春さん、最近というか、今年に入ってから全然更新してないじゃないですか。しっかり書いて下さいよ」年下の友人・富岡君の言葉です。更に「楽しみにしているんですよ」とも言ってくれた。ありがたいですねぇ。

 富岡君、ごめんね。そして、もしいっらっしゃるなら、このコーナーを楽しみにしてくれている読者の皆さん、ゴメンナサイ(しかし、こればかり書いているような気がするな)。

 今日は、2月に書いた「読書記録」のその後。一応、三日坊主の私としては記録を続けています。しかし、やはりというか、全部は書ききれないですね。私は、何冊かを並行して読んでいくので、次の本を取り出して読むときには佳境に入っている場合があるのです。そうなると、ダイアリーを取り出して記録するのが面倒で、この本を読んでから一緒に記録しようなどと思っていると、つい、その本も含めて記録を忘れたりするのです。

 改めて記録すればいいのだけれど、つい面倒になってしまうのだよなぁ。それに、今のところ県産本は記録していないので、正式な読書記録ではない。読書の備忘録って感じかな。

 パラパラとめくってみると、週に多くて6冊、少なくて2冊、平均すると4冊というのが私の読書ペース。18冊前後を読んでいることになる。年間にすると200冊を越えるくらい。仕事のせいにはしたくないけど、う~む。少ないねぇ。

 以前はもっと読んでいたような気がする。でも、読書記録は今年からだから比較できない。こんなときに、自分の自堕落さを後悔する。
 なんとか300冊近くは読みたいね。

 更に、7月から編集中の本が追い込みに入ったし、新しい本の編集にも取り組まないといけないし、仕事関連の読書をしないといけないしで、最近、あまり読めていない。3冊を読むのが精一杯。しかし、今はこれくらいだろうな。

 きちんと発刊を終えてから、心ゆくまで読みたいな。

 そういえば、書店に行くと、相変わらず読みたい本がたくさんある。
 あれを全部手に取って買うことができたらいいだろうな。

 今のところのささやかな私の夢です。

読書記録

 ウーム  反省しきりなのである。

 何故かって……

 2010年2月号の『本の雑誌』の特集なのである。

 「読書手帳をつけよう」というタイトルで、いろいろな人の読書手帳や、こんな読書手帳があったらということを取り上げているのだ。もちろん、記入しようと思っているけど、面倒なので記入しないまま、今に至っているという方もいる。しかし、きちんと記入している人もいるし、書名・著者名・版元を記入したうえ、内容や感想まで記入している人もいる。驚くことに、仕事用、個人用など3冊もの読書手帳を書いている人もいる。書き出しの文章をメモしている方もいる。献本していただいた月日や購入した書店まで記入している方もいる。本当に几帳面に記入しているのだ。つけなければならない、ならないと思いながら、歳ばかりくってきた私には考えられない世界なのである。本の紹介やら、新聞の年末回顧やらを書いている私にとって、読書手帳は必須だと思いつつ、今に至った自分自身が恥ずかしい。なのに、『本の雑誌』を読んでから何日も経っているのに記入どころか、何の本を読んだかのメモすらしていない。と、自分自身へ愚痴っていてもしようがない。

 取りあえず、今年の1月から読んだ本のタイトルは憶えていないので、作者名だけでも記憶力の乏しくなった脳からひねり出してみるとしよう。・夢枕貘・大沢在昌・今野敏・椎名誠・伊坂幸太郎・宮城信博・上里隆史・半藤利一・池澤夏樹・藤沢周平・京極夏彦・スティーブンジェイ グールド(但し、難しいしページ数が多いので半分も読んでいないが、一応挙げておく)あとは憶えていない。というのも、私はもちろん書店で買う本も多いのだが、そうなるとあまりにもお金がかかってしまうので図書館から借りることも多い。なので、返却した書名は憶えていないことが多いのだ。でも、それだって読書記録をつけておけば何の問題もないんだけどね。冊数に関していえば、上記の作家のシリーズものを読んだりしたり、上に書いたように憶えていない本もあるので、25冊程度だろうと思う。考えたら編集の仕事用に読んでいる本もあるから、余計読書記録は必要だね。でも、でもですよ。今日は何気なく読んだ作家名を書き出してみたけど、これって自分の内面を見られているようで非常に恥ずかしいもんですねぇ。まぁ、自分の備忘録としていつも持ち歩いているダイアリーに書名・作者名・版元名を書いて、誰にも見せないようにしておこう。それを年末に酒を飲みながら振り返り、一年で読んだ本を反芻する。いいかもしれない。

小学館は偉いっ!!

 今年も2月になってしまった。「ホントに時間が経つのはあっという間だなぁ」なんて言っている人は日本中でゴマンといるんだろうね。私もその一人。なんやかんやしているうちに、1月も終わってしまった。特に昨年、怠けていたので、出版しないとならない本が何本もあって大変なことになっているのです。何せ、昨年は自分史・記念誌含めて5本しか刊行していないからね。今年は1本は既に刊行を終え、5月までに6本を出版する予定。きちんと計画して仕事をしなければならないけど、うまくいかないもんですね。会社は大丈夫かな。頑張らなくちゃね。

 タイトルとは全く違う話題でスタートしてしまったけど、今回は小学館は偉いというお話。

 昨年の11月中旬、三重県沖でフェリーが座礁した事故は記憶に残っている方も多いと思う。そのときの積荷に県内の書店で発売される雑誌や書籍があったことは沖縄タイムスで報道された。人気の高い少年ジャンプなど、入荷が遅れますなどという断りが書店やコンビニに貼られていた。私の定期購読している雑誌も、そのフェリーに積まれていたため、読んだのはだいぶ後になってからだった。知り合いのS店長に聞くと、取り次ぎでいろいろ手配をして、入荷なしになるのだけは避けられたそうだ。ただ、これまで週に2隻のフェリーで入荷していた書籍や雑誌類が、週に1便となってしまったため、これまでのスケジュールが狂ってしまったのだという。考えたら、それはそうだよね。これまでは2隻で運行していたものが1隻になってしまったわけだから、1回に入荷する量がこれまでの2倍になったということだからね。大変だ。

 しかし、あまり混乱らしき混乱がなかったように思えるけど、これは県民性で、楽しみに待っているけど、いつかは読めるんだからノンビリ待っていようということなのかな。実際、私にしたって遅れているのを気づかなかったからね。まぁ、そのときは取り次ぎが大変だったと思うけど、そんな中かつてない英断を下したのが小学館。これもS店長に聞いたのだが、子どもたちが楽しみに待っている『コロコロコミック』がその積荷の中に……。

 全国に配本したあとで、それからかき集めて沖縄へ送るには時間がかかる。そこで、小学館は、エイッとばかりに増刷をすることを決定したのです。その数2000部。簡単に書いたけど、増刷ってそう簡単にできるものではない。まず紙を手配して刷版を再度作り、印刷をしなければならない。それも、印刷のスケジュールは決まっているはずなので、その中に割り込ませることが必要。製本にしても同じ。そして配送の手配。部数だって、県内であれば2000部はまあまあの数だけど、『コロコロコミック』くらいになると、微々たる数字だろう。はっきり言ってだいぶ赤字のはず。何回も書くけど、ホントに小学館は偉い。多分、その『コロコロコミック』を購入した子どもたちは、そんな事情なんてわからなかったと思うけどね。でも、書店員さんたちは嬉しかっただろうね。そして、感謝したと思う。きっとそうだと思う。しかし、フェリーが座礁したことが原因で巻き起こした今回の出来事。

 離島県沖縄の現実を改めて思い知らされた。

 S店長に話を聴いて、本造りの現場から、読者の手に渡るまでの行程をつらつらと考えながら本を読む私なのでありました。

編集者の周辺・はや5年

 2010年が明け、1月ももう中旬となってしまった。久しぶりの『いっしゅん堂本舗』でございます。振り返ってみると、2009年は4本しか書いていない。このコーナーを始めた2006年には6月開始だったのに、21本も書いていたというのにね。(いつも書いていることだが)このコーナーを楽しみにしている読者がいらっしゃるなら申し訳ありませんでした。今更改心はしないけど、今年は頑張って書いていきたいと思います。なので、今年もお手柔らかによろしくお願いします。

 さて、新年なのである。年頭に、知人から「今年の目標は?」と聞かれ、はたと困ってしまった。以前、今年の目標を漢字一文字で表すとすればと聞かれ、困った挙げ句に『読』と書いたことがあるが、同じような感覚だった。考えたら、私の日常は、まず仕事があって本があって、酒があるという感じで、社会人として生活を初めてからあまり変化はない。それに、いつもどれだけ本が読めるか、面白い本が読めるかということを考えているので、『読』しか思いつかないのだ。

 逆に、一年を振り返ってみても、『読』しかないなぁ。年頭は読むで、年末は読んだか、読めなかったかの違いくらいなのである。

 そういう意味で考えると、昨年2009年は、例年と比較して特別な年ではなかった。可もなく不可もなくという年だったように思う。読んだ本は、(多分)300冊くらい。これは、県産本も含めているので、ちょいと少ない感がある程度だ。まぁ、好きな作家の本はやっぱり面白かったということと、この作家はいいというのがあって、例年と同じような刺激はあったけどね。ただ、大事にしすぎて置いてある本を昨年も読めなかった。3年越しの本だ。とうとう、その続々編が出版されてしまった程だ。大事にしすぎて、結局、残りの4冊(続編・続々編とも上下2冊なんです)も、買いはしたが読めないということになってしまった。今年はその本たちを読了しなければいけませんね。

 昨年は編集者としての刊行点数も、私的な読書状況も足りなかったので、今年は会社の刊行数を増やし、本を読むことに関してもたくさん読めたらいいなと考えています。

 さて、今年はどんな本との出会いがあるかな。楽しみだ。

 ただ毎年、年頭に、今年こそは読書日記をつけようと決意するのだが、一冊も記録していない。まあいっか。

読めないっ!

 読めないって本当にあるんですねぇ。読みたくても読めないじゃなくて、読めるような状況になかったということ。記憶にもあまりない。

 ことの発端は先週。まぁ、これまでも忙しく働いていて、もちろん本を読む時間もあるし、酒を飲む時間も、もちろんあった。しかし、しかしですね。急にこなさなければならない仕事が入ってきたのです。

 実は、昨年から沖縄戦関連の基礎データを作成する作業を請け負っているのだが、それが急に待ったなしの状況に! あいにくの土曜日。事務所には私一人。応援を頼もうにも休日なので連絡もなかなか取れない。しかし、仕事は待ってくれない。

 これはある程度、自分でこなさなければ。という結論に達したのですね。結局、土曜日から日曜日にかけて寝ずに作業をすること30時間。それから仮眠を取り、再び作業再開で、17時間連続の作業。そして少し休んでから外注さんと連絡を取りながらの確認作業。やっとのこさ納品を終えたのが午前10時。社内から外部までを巻き込んだ恐ろしい作業だった。

 土曜日から水曜日までの4日半にわたる突貫作業であった。睡眠時間は10時間くらいかな(考えたら、1日に2~3時間くらいか。そんなに短いという程でもないね)。

 しかし、またまたしかしなのです。その間、全く本が読めなかったのです。起きている間はずっとパソコンの前にいたからなのだが、今回は、寝る前の読書も全くできなかった。目を瞑った途端に夢の世界に入っていったからしようがないのだけどね。

 まぁ、その夢もデータ作成に追われるものだったり、沖縄戦の情景が浮かんでくるものだったりして、それはそれで辛いものだったけどね。というか、新聞さえも読めない。読もうという欲求がまるで起こらなかった4日間。

 初めての感覚だった。どんなに疲れていても、どんなに酔っぱらっていても、本だけは読んできたのにね。でも、考えたら、食事もしなかったなぁ。豆腐くらいしか口にしなかったからね。風呂も抜いたね。

 作業が終わって、一風呂浴びて、体重を量ったら3㎞落ちていた。やっと人心地ついたら、急に人間としての欲求が甦ってきて、食事をしたら、消化不良を起こしてしまったという付録もついた。

 そして少し休もうと思って向かったのが図書館。そして新刊書店、そして古書店を回り、10冊ほどを準備。やっぱり本っていいもんだね。改めて活字の世界の面白さを味わってます。

 面白いといえばもうひとつ。仕事が忙しかったって、口で言っても「ふ~ん。大変だったね」ですまされてしまうが、今回、「この仕事の最中は全然本を読んでない」って周りの人に言ったら、全員が全員に「そんなに大変な作業だったんだ。お疲れ様でした」と労われてしまった。

 忙しさを読書量で表せるって、考えたら面白いね。

 でも、今考えたらなんか不思議だね。