おきなわデータ算歩 庶民のけーざいデータ100

●おきなわデータ算歩 庶民のけーざいデータ100
伊波貢著 沖縄タイムス社刊 定価1400円(税別)

 沖縄って何だろう。
 沖縄ってどういうところだろう。
 私たち沖縄に住む者は、どのような思考・嗜好をしているのだろう。
 私たち沖縄の人間って、どのような生活をしているのだろう。

 こんなことを考えたことはありませんか。
 つきつめていけば、ウチナーンチュはどこから来たのかという命題にもつながるのだが、沖縄っていう場所(地域)は、いつも、そのような問いかけをしているし、問いかけられているような気がする。 全国的にみて盛んだと評価されている県産本にしたって、自分たちへの問いかけから出版している例も多いと思う。しかし、画一的な見方はできないのは確か。自分たちの中にある沖縄を見つめていくことが必要なのだろうと思う。でも、沖縄を理解し、考えていくことの材料として、統計資料があることに気がついた。本書を読んで気がついたといってもいい。

 この本の中には、私たち沖縄人(おきなわびとって読んでね)の生活が溢れている。私たちの生活が詰まっているといってもいいかもしれない。
 本書は、本の顔である表紙からして面白い。まず帯なのだ。帯文を読むと、『沖縄人は、全国一、かつお節・豚肉・缶詰・粉ミルクを食し、ボウリング・ティシュペーパー・マラソン・飲食店を愛するが—-全国一、アイスクリーム・ビール・漬物・冷凍食品を食さず、自転車・年賀状そして特にストレスを好まない県民性である』と書かれている。

 そうでしょう。納得するのじゃありませんか? この帯文を読むだけで、沖縄人の性格が見えてくるでしょう? そうだ、そうだと肯く自分があるのじゃないですか? そして、更に裏の帯文には、『県内初の証券アナリスト伊波貢がわかりやすく解説したウチナーンチュの生活』と大きく打たれている。そうかぁ、証券アナリストかぁ。アナリストってよくわからんけど、ちゃんとしているんだと思ってしまうでしょう?思わず、帯文だけで、長々と書いてしまったが、本書は、帯も出色のできなのだ。当たり前だけど、本文も面白いぞぉ!

 本来、統計というのは、官公庁が発表するもので、きちんとした裏付けがなければならない。そのため、数字の掲示だけに止まってしまい、無味乾燥のものになっている場合が多いように思う。本書は、そのような数ある統計資料の中から、著者の伊波氏が抜き取って解説を付けている。また、実際に沖縄に住んでいる伊波氏ならではの視点があるために、本当の沖縄人の姿を映し出しているような気がするのだ。数字は冷酷な一面を持っているが、伊波さんのような専門家(多分そうだと思う)の手にかかると(いや、「頭の中で咀嚼されると」、と表現するのが本当かな)、かくも面白いものに変化していくものなのだ。

 ここで、本書の内容を紹介するつもりはない。だって、伊波さんの文章、解析が私の紹介より、何倍も面白いのだから。本書の中には、沖縄の本当の姿がある。自分たちの意識している沖縄があるし、何気なく購入していること、やっていることが、統計という数字で表現されている。さあ、衣食住から教育、産業、交通、自然、金融までさまざまな沖縄の姿をみてみようではありませんか。意外な数字、やっぱりなぁという数字、たくさんの数字から、沖縄が客観的な姿を現してくる(はず)。沖縄を、伊波さんと一緒に算歩してみよう。ネタ本としても最高だと思うよ。

 ちなみに私は、ヤマトの友だちにお土産として持って行きました。
(06年10月4日)

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